テクノロジーで解決が求められる重大な課題
「MIT Technology Review」では、世界が持続的可能な社会を実現するために、テクノロジーが解決すべき課題として以下の10個の重大な課題を挙げています。
1)炭素隔離
大気から回収する必要がある数十億トンの二酸化炭素を永久的に貯留する安上がりな方法。
2)送電網規模のエネルギー貯蔵装置
石炭や天然ガスなどによる安定電力供給源から再生可能エネルギーに移行するのための、大量の電力を低コストで効率的に貯蔵する手段。
3)インフルエンザの万能ワクチン
1918年の「スペインかぜ」では、5000万人以上の死者が出た。こうした100年に1度の壊滅的な大流行にも対応できるユニバーサル・インフルエンザワクチンの開発。
4)認知症の治療
米国では65歳以上の10人に1人以上がアルツハイマー病を患っている。神経科学と遺伝学を進歩させ症状の進行を遅らせたり止めたりする治療。
5)海洋の浄化
世界中の海洋には「マイクロプラスチック」と呼ばれる微細なプラスチック粒子が数十億個も浮遊し、鳥や魚そして人間に深刻な害を及ぼし始めている。この、海岸や海・水路に広く拡散している「マイクロプラスチック」の浄化方法。
6)エネルギー効率の良い淡水化
世界人口が増加し、気候変動の影響で干ばつが深刻化する中、海水から飲料水を効率よく作る手段。
7)安全な無人乗用車
まだ一般利用できる状態ではないが、無人乗用車の安全性が信頼できるレベルになれば、物資輸送・交通渋滞・交通事故の大幅な減少など、大きな変化が期待できる。
8)身体を持つ人工知能(AI)
人間や動物と同様、物理世界と相互作用する方法を学習し、能力を習得するAI開発。
9)地震の予測
少なくとも数時間前に警告が出せれば、人々は危険なエリアから避難でき、数百万人の命を救えるかも。
10)脳の暗号解読
脳のコードを解読すれば、統合失調症や自閉症などの精神疾患の治療法の一端につながる。
22世紀の礎作りとして、これらの課題解決にチャレンジできるような政策・環境が整備されれば、世界にとって素晴らしい時代となるのではないでしょうか。
参照元サイト:MIT Technology Review